本シンポジウムでは、グローバル社会を生きるために必要な知性とは何か。グローバル社会に通用する「CAN-DO (~できる能力)」活きた言語(英語)を身につける為に必要なことを、教育先進国「EF 英語能力指数2017世界第6位」のフィンランドより教育専門家 2名(ヘルシンキ大学 Lasse Lipponen 教授/ ユヴァスキュラ大学 Mari Kalaja 先生)を招聘し、マルチリテラシーと言語教育について根源的に考えます。
フィンランドでは「国の未来は人材にこそある」という考えから、誰もが無償で質の高い教育を享受できるように「その質と選択」を掲げ、多様性と国際感覚に優れた人材を育成しようとしています。日本では、2020年小学校での英語の教科化や大学入試での英語試験の改革など、教科としての英語力がグローバルスキルの基盤として捉えられています。言語とアイデンティティは密接な関わりを持っており、異文化能力を養い、母国と異なる文化的背景を理解し自ら発言していく能力こそ、加速するグローバル化に対応する21世紀型スキルとして必須と言えます。
日本とフィンランドの研究者が、基礎研究から得た成果を「言語とアイデンティティ」をテーマに発表を行います。また、カリキュラム教育の枠組みを超え、美術館教育プログラムでの社会的な取り組みを紹介するとともに、エージェンシー(主体的な態度)を育むマルチリテラシー教育の実践を紹介、英語を身につける為に必要なことをKuu.365 言語習得スペシャリストのDavid Manny氏より提案します。言語学や教育学の視点に加え、文化的な見地から教育を考察することが本シンポジウムの目的です。